運送会社の経営者の皆様。お疲れ様です。

なんとなく会社のGoogleマップを見てみるとの口コミに、**「☆1(低評価)」**がついていた。

「ウチのドライバーが何かやったのか?」「もしかして、あおり運転?」 様々な憶測が頭を駆け巡ります。そして口コミを読み、ドキドキして胃が痛くなる。

しかし、落ち着いてください。 今や、誰もがスマホを持ち、SNSで「正義の味方」気取りや、「憂さ晴らし」の投稿ができる時代です。公道を走るトラックは、常に**「デジタル監視社会」**の中にいます。

今回は、実際に低評価口コミを書かれた私が実践した、**「火消しのための具体的対応(返信・削除依頼)」と、「経営者がメンタルを病まないための考え方」**をシェアします。


ステップ1:事実は存在したか? まずは「ドラレコ」で検証

口コミがついたら、まずは冷静に事実確認です。 投稿された日時、場所、内容(もし書いてあれば)を元に、該当車両のドライブレコーダーやデジタコを確認してください。

  1. 事実だった場合: ぐうの音も出ません。即座に改善指導が必要です!
  2. 事実無根(言いがかり)の場合: 「急な割り込みをされた」と書かれていても、映像を見れば相手が急加速していたり、そもそもその時間にその場所にいなかったりすることもあります。

現代の公道には、わざとトラックを挑発し、怒ったところを撮影して晒そうとする**「デジタルあたり屋」**のような投稿者も潜んでいます。 「書かれた=悪」と決めつけず、まずはドライバーを守るための証拠集めを行ってください。


ステップ2:評価を覆す「神対応」の返信術

事実関係がどうあれ、放置は厳禁です。 口コミへの返信は、書いた本人に向けてではなく、「それを見ている他の閲覧者(未来の荷主や求職者)」に向けて行うものと考えてください。

感情的に反論してはいけません。あくまで「大人の対応」を見せるチャンスです。

【返信テンプレート】

貴重なご意見ありがとうございます。 (社名)の代表でございます。

この度は、弊社の車両によりご不快な思いをさせてしまい、誠に申し訳ございません。 ご指摘いただいた日時・場所の運行記録を確認し、該当ドライバーを含め全社で安全運転の再指導を行いました。

地域の皆様に信頼される運転を心がけて参ります。 ご指摘、ありがとうございました。

ポイントは**「確認したこと」「指導したこと」**を明記することです。これにより、「この会社は管理がしっかりしている」という逆転の評価に繋がります。


ステップ3:悪質な投稿は「削除依頼」を出す

もし、事実無根の誹謗中傷や、個人攻撃、あるいは競合他社からの嫌がらせと思われる投稿であれば、Googleに対して**「削除リクエスト」**を送ることができます。

  1. Googleマップで自社の口コミを開く。
  2. 該当する口コミの右上の「︙(3点リーダー)」をクリック。
  3. **「レビューを報告」**を選択。
  4. 報告理由(スパム、利益相反、ハラスメントなど)を選択して送信。

必ず削除されるわけではありませんが、Googleのポリシー(虚偽のコンテンツなど)に違反していると判断されれば、数日で消えることがあります。泣き寝入りせず、粛々と申請しましょう。


ステップ4:共有したら、もう忘れる。「メンタル防衛」の極意

ここからが一番重要です。 対応が終わったら、その口コミを社内の掲示板に貼り出し、あるいは点呼で共有し、**「こういう風に見られている」**と全社員に周知してください。

そして、経営者であるあなたは、もうそのことは忘れてください。

必要以上に落ち込んだり、いつまでも腹を立てたりして、あなたのメンタルをすり減らす必要は全くありません。

  • 100点満点の会社などない: どんな優良企業でも、アンチは必ずいます。
  • 改善のきっかけになった: 「☆1」のおかげで、社内の安全意識が引き締まったなら、それは「儲けもの」です。
  • 匿名の手裏剣に反応しない: 安全な場所から石を投げてくる人間のために、あなたの貴重な時間と感情を使うのはもったいないことです。

まとめ:トラックは「走る看板」。堂々と走ろう

SNSや口コミサイトになんでも投稿できる時代。 これはリスクであると同時に、「マナーの良い運転」もまた、誰かが見てくれているということでもあります。

バイクや、自転車でもドライブレコーダーが付いていてSNSで拡散される時代です。結局は安全運転を心掛けていくしかありません。

公道には「デジタルあたり屋」も潜んでいますが、我々がやるべきことは変わりません。我々もドラレコという「動かぬ証拠」を持ち、安全運転を徹底し、堂々と公道を走ること。

たった一つの「☆1」に動揺せず、日々の「☆5」の仕事を積み重ねていきましょう。

この記事を書いた行政書士

岩本 哲也

運送業の現場と経営に現時点で27年間携わる現役の行政書士。
運送会社で配車・営業・運賃交渉に関わってきている経験をもとに、
運送業のリアルな課題や裏話を法律と現場の両面から解説しています。

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